郷土ゆかりの作家

今井 白楊

今井 白楊 いまい はくよう
生没年月日 1889(明治22)年12月3日~1917(大正6)年8月2日
略歴 詩人。
本名・国三。鹿児島県川内に生まれ、のち東京都に転居。早稲田大学在学中の1909(明治42)年、自由詩社に参加。その機関紙「自然と印象」誌上で14編の詩作を発表した。平易な口語体を用いた、明るく健康的な詩風が特徴である。1917(大正6)年、千葉県犬吠埼で遊泳中に三富朽葉とともに波にさらわれ、27歳の若さで死去。

岩谷 莫哀

岩谷 莫哀 いわや ばくあい
生没年月日 1888(明治21)年4月18日 ~ 1927(昭和2)年11月20日
略歴 歌人。
本名・禎次。鹿児島県宮之城に生まれる。川内中学校で今井白楊と同窓生であった。東大在学中の1910(明治43)年、尾上柴舟の門下生となる。翌年の「車前草」、1914(大正3)年の「水甕」創刊に参加。「水甕」では編集にも携わる。しかし結核を患い、長い療養生活の末、39歳の若さで死去。病床で詠まれた歌は、哀愁に満ち読む者の心を打つ。歌集に『春の反逆』、『仰望』、『岩谷莫哀短歌全集』がある。

武満 徹

武満 徹 たけみつ とおる
生没年月日 1930(昭和5)年10月8日 ~ 1996(平成8)年2月20日
略歴 作曲家。
東京都生まれ。父親が薩摩川内市隈之城市出身。
清瀬保二に一時師事した以外は、ほぼ独学で作曲を学ぶ。1950(昭和25)年に発表したピアノ曲「2つのレント」がデビュー作。1951(昭和26)年、詩人・滝口修造を中心に20代の画家・音楽家と総合芸術グループ「実験工房」を結成。1957(昭和32)年に発表した「弦楽のためのレクイエム」が海外で注目され、徐々に注目度は高まっていく。1967(昭和42)年、ニューヨーク・フィル創立125周年記念の委嘱作で、尺八・琵琶とオーケストラのための「ノヴェンバー・ステップス」を発表。世界に「武満徹」の名を知らしめる一曲となった。映画音楽においても、優れた作品を多く残している。

山口 長男

山口 長男 やまぐち たけお
生没年月日 1902(明治35)年11月23日 ~ 1983(昭和58)年4月27日
略歴 洋画家。
京城(現在のソウル)生まれ。本籍は父親の出身地である薩摩川内市川永野町。1927(昭和2)年東京美術学校卒業後、佐伯祐三をしたってパリに渡る。1931(昭和6)年、二科展に初入選。戦後、大画面による抽象の制作を開始する。1954(昭和29)年、第一回現代日本美術展で「作品<かたち>」が優秀賞を受賞、1962(昭和37)年には芸術選奨も受賞した。1954(昭和29)年~1974(昭和49)年、武蔵野美大教授を務める。色を多用しない、簡潔な画が特徴。「作品<かたち>」シリーズのような大規模な抽象作品においてはその傾向がさらに強調される。

山本 直純

山本 直純 やまもと なおずみ
生没年月日 1932(昭和7)年12月16日~2002(平成14)年6月18日
略歴 作曲者、指揮者。
東京都生まれ。幼少時代から、同じく作曲者・指揮者であった父・山本直忠による早期教育を受ける。東京芸大指揮科に進学し、そこで斎藤秀雄・渡邉暁雄に師事。生涯を通じてクラシック音楽の魅力を出来るだけ多くの人々に伝えるべく尽力。数多くのテレビ音楽番組に出演した。また、ドラマ音楽やCM、映画音楽も数多く手がけている。
曽祖父が有島武。